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延岡城・内藤記念博物館で「金子みすゞ展」 実物の遺稿童謡集の展示も

ギャラリートークで開設するJULA出版局の柴崎大輔さん(真ん中)と北尾知子さん(右)

ギャラリートークで開設するJULA出版局の柴崎大輔さん(真ん中)と北尾知子さん(右)

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 延岡城・内藤記念博物館(延岡市天神小路)で10月4日、「金子みすゞ展」が始まった。

「金子みすゞ展」の展示室内の様子

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 同展は「みんなちがって、みんないい」の一行が印象的な詩「私と小鳥と鈴と」でも知られる詩人、金子みすゞが世に出てから昨年で100年を迎えたことから、特別展示が企画された。

 同日、三浦久知延岡市長やみすゞの作品集を出版する「JULA出版局」の福田康彦社長などが出席したオープニングセレモニーの後、ギャラリートークが行われた。同出版局の柴崎大輔さんや北尾知子さんが案内役となり、見どころなどを説明。展示する3冊のみすゞの遺稿童謡集は山口県にある「金子みすゞ記念館」でも、普段はレプリカの展示にとどまっているため今回が貴重な機会であること、初めて投稿した作品が「童謡」「婦人倶楽部」「婦人画報」「金の星」の4誌に、関東大震災が起きた同じ年、1923(大正12)年発刊の各誌9月号に掲載されたこと、作品が世に出てから、わずか6年後の26歳という若さでみすゞが亡くなったことなどを解説した。柴崎さんは「みすゞは身近な人を傷つけた、そして、自分も傷ついたということなども詩にしている。自分さえ良ければいいという風潮がある現代人にこそ、(みすゞの詩に)触れてほしい」と話す。約40人の参加者は、話を聞きながら、神妙な面持ちで展示物を観覧した。高校時代を延岡で過ごした歌人・若山牧水が童謡の歌詞も書き、みすゞと同時期を過ごしていたことから、牧水のコーナーも設ける。

 参加者の一人で日向市在住の80代男性は「50年来のみすゞのファン。金子みすゞ記念館にも行ったことがある。作品集なども集めているので、今回の機会は本当にうれしい」と話す。

 開館時間は9時~17時(最終入館は16時30分)。月曜休館(祝日の場合は翌火曜)。入場料は、一般=500円、高大生=300円、中学生以下無料。今月24日まで。

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