宮崎・美郷の神門(みかど)神社(南郷神門)周辺で「師走祭り」が1月17日から行われる。
西暦660年、朝鮮半島の国、百済(くだら)が唐、新羅と戦い、敗れ、百済の王族が日本に亡命し、日向の海岸に流れ着いたという伝説がある。父、禎嘉(ていか)王は南郷へ、息子、福知王は木城町へ逃れ、二人が亡くなった後、それぞれが美郷町の神門神社、木城町の比木神社に祭られたと伝えられる。毎年旧暦の12月14日から3日間に渡り、禎嘉王と福知王の再会を再現する祭りが行われる。
初日は比木神社の一行が23里(約90キロメートル)におよぶ道を神門神社まで巡行する「上(のぼ)りまし」が行われ、一行が神門に入る際には、田んぼの中に作られたやぐら約30基に火がつけられ迎え火がたかれる。2日目は再会を祝う神事や神楽などが行われ、3日目は比木(ひき)神社の一行が帰路につく別れの行事「下(くだ)りまし」が行われる。
美郷町企画情報課の徳田佑真さんは「全国的にも極めて珍しい形式の祭り。地域全体で協力し、町内外の人にも楽しんでもらえるよう祭りを盛り上げたい。この機会に美郷町へ来ていただき、町の魅力も知ってもらえたら」と話す。
そのほか、会場では伝説の舞台になった美郷町、木城町、高鍋町、日向市の物産、ご当地グルメの出店も予定する。
開催期間は1月19日まで。問合せは美郷町企画情報課(TEL 0982-66-3603)。