日向市日知屋で4月27日、「大王谷農業小学校」入学式が行われた。
子どもたちなどが農業体験をする中で、自然に触れ、食物の大切さを学ぶ同校。2009年に始まった「財光寺農業小学校」を手本に設立され、今年で5周年を迎える。5期生は小学4年~6年の男女17人と「大人生徒」3人の合計20人。スタッフは農家や元教師、地域活動の支援者など。
入学式では、本山隆太郎校長が「農業は中途半端な気持ちではできない。野菜を育てるには技術もコツもいるが、チャレンジしようという気持ちを持って楽しみながら頑張ろう」と子どもたちにエールを送った。式に参列した十屋幸平市長は「日向にはいろいろなところからお客さまが来るが、日向の野菜はおいしいと言ってくれる。なぜかというと農家の皆さんが思いを込めて育てているから。皆さんも自然と友達になりながら、野菜を育て、おいしく食べてほしい」と話した。
在校生を代表して泉田愛珠さんが「去年も活動し、雑草抜きが一番大変で心が折れそうになったが、野菜が育ってくれるのがうれしく、頑張れた。嫌いだったピーマンも好きになった」とあいさつした。
式が終わると、農事組合法人ひまわりの黒木公作さんが「野菜に言葉はいらないが、目で見て、耳で聞いて、鼻でかいで、手で触わって、卒業する時には野菜と話ができるようになってほしい」と話し、苗の植え方や支柱の結わき方を指導した。
生徒たちはそれぞれの個人農場に行き、ナスやピーマン、キュウリ、トマトなどの苗を植えた。今年初めて参加したという女児は「自分で作った野菜を食べたいと思い、入学した」と笑顔を見せた。