宮崎県門川町の庵川(いおりがわ)漁港を会場にした「IORIGAWA FISHERMANS FEST(庵川フィッシャーマンズフェス)」の開催に向けて実行委員会が現在、クラウドファンディングで資金調達を行っている。
2018年3月4日に第1回が開かれた同フェス。町の地方創生に関する補助金を予算として使い、1000人以上の来場者を集め、成功を収めた。今回は補助金に頼らずに開催したいと100万円を目標額に設定し、クラウドファンディングで協力者を募る。
実行委員会委員長の濱田秀昭さんは漁師の家に生まれたが、「この先漁師はやっていけない」と考えた父親から「漁師は俺の代で終わらせる」と言われ、門川町役場に就職した。濱田さんは「結局弟が漁師を継いでくれたが、父のあの言葉は衝撃だった。役場に勤めたことで初めて見えることもあり、門川町は漁師が元気でないと衰退してしまうということをひしひしと感じる。全国的にも漁師の数が減り、漁業を取り巻く環境は年々厳しくなっている。フェスで多くの人に来てもらい、漁師と直接話したり、魚を食べたりして楽しみながら、地域の活性化や食の問題を考える機会になれば」と話す。
資金が目標金額に達成した場合にのみ、フェスを開催する。開催予定日は3月17日。
フェスでは庵川漁港で水揚げされた新鮮な魚介類を漁師が焼き上げる「漁師自慢のいお焼き屋台」(1人2,000円、食べ放題)を出店し、「母ちゃん自慢の漁師飯」なども提供する。現役漁師がエントリーする「推しメン漁師総選挙」、門川湾沖に浮かぶ無人島「乙島(おとしま)」を船で1周する「乙島クルーズ」も行う予定。
寄付は1口3,000円から、クラウドファンディングサイト「FAAVO宮崎」で受け付ける。返礼品は庵川漁港で水揚げされる「鮮魚おまかせセット」、「岩ガキセット」、同町の水産会社「水永水産の加工品」、門川渡船組合が実施するクルージング、同フェスオリジナルTシャツなどを用意する。受け付けは来年1月31日まで。