
宮崎・諸塚で地域住民が講師となり同村の暮らしを体験するプログラム「諸塚でやま学校しよう!」が5月10日に始まる。
「ピザ作り」の様子。その時に取れる野菜を使って作る(写真提供=諸塚村観光協会)
諸塚村は宮崎県北西部の山間部に位置し、村の面積の約95%が森林。山里の暮らしを知ってほしいと1999(平成11)年~2019年の21年間、1泊2日の宿泊体験として行ったが、コロナ禍で中断。2022年、日帰りのイベントとして再スタートした。本年度は初回が日本のお茶の中で約0.02%しか作られていない「釜いり茶」作り。その後、夏には希少植物「キレンゲショウマ」観察と黒岳登山、秋には栗拾い、刺し身にして食べる「地こんにゃく」作り、名産のユズ収穫体験とゆずこしょう作り、冬には原木シイタケ収穫とピザ作り、手すき和紙体験など全8プログラムを計11回開催。他に年間を通して体験できる3つのプランも用意する。
諸塚村観光協会の田邉薫事務局長は「村で所有する空き家をどう生かすかということをきっかけに、地域の方々を先生にして、地元で取れる食材を使った調理や、古くから伝わる食文化を体験してほしいと始まったと聞いている」と話す。
今年2月に日向市から移住し、同協会スタッフになった福田辰也さんは「朝起きての鳥のさえずりを聞いたり、澄んだ空気を感じたりすることが素晴らしい。そんな環境で昔ながらの体験を楽しんでもらえたら」と話す。「本来は1泊2日で行っていたものを凝縮して日帰りの体験にしているが、例えば釜いり茶作りはお茶を摘み、手もみし、飲むところまで、ピザ作りも、野菜を収穫し、生地をこねるところから作り、最後は農家民宿の自作のピザ窯で焼き、食べるところまでを行う。手すき和紙作りは材料のミツマタの皮をはぐところが快感。どれもなかなか体験できないことだと思う」とも。
開催時間は9時~15時ごろ。定員は各回10人。参加費は、大人(中学生以上)=5,000円、子ども=4,000円(昼食代、ガイド代、体験料込み、村民は500円引き)。申し込みは「もろつかナビ」のサイトで、開催1週間前の金曜まで受け付ける。