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宮崎・日之影で「大人歌舞伎」 中学生~70代が農村歌舞伎の舞台に

「大人(おおひと)歌舞伎保存会」の山本唯仁会長。自身も舞台に立つ

「大人(おおひと)歌舞伎保存会」の山本唯仁会長。自身も舞台に立つ

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 宮崎・日之影町の大人(おおひと)地区で江戸時代より住民により伝承されてきた「日之影町 大人歌舞伎」が4月26日、大人歌舞伎の館(日之影町岩井川)で開催される。春季の「桜公演」は今回で13回目。

演目「白波五人男」の一場面(写真提供=大人歌舞伎保存会)

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 大人歌舞伎は中崎城主・甲斐宗摂(そうせつ)が1595年、延岡藩主高橋元種の軍に攻められ没したことを住民が悼み、供養のために始まったと伝わる。宗摂は善政で住民に親しまれており、芝居を愛していたという。元は大人神社の秋の例祭で行われていたといわれ、現在、県無形民族文化財に指定される。

 保存会の山本唯仁会長は「大人歌舞伎の歴史は古く、1849年の引き幕や江戸末期の資料が残っており、衣装も100年ほど前のものも使う。以前は大人神社の秋の例大祭時のみ上演していたが、年に1回だけだと演技が上達しないので、春にも上演するようになった。昔は演目もたくさんあったが、今は10本ほどを毎年入れ替えて上演する」と話す。

 「2カ月ほど前から毎晩のように集まって稽古してきた。今回は中学生から70代までの約20人が舞台に立つ。各地の歌舞伎座でも演じられる『神霊矢口の渡』『助六由縁の江戸桜』などを上演する。素朴な農村歌舞伎を楽しんでもらえれば」と観劇を呼びかける。会場では弁当やおにぎり、サンドイッチ、まんじゅう、キンカンも販売する。

 開演時間は13時~。料金は500円(中学生以下無料)。

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