「お宿 竹あかり」が9月12日、高千穂町上野に開業した。

「お宿　竹あかり」の外観

　延岡市出身の中川三千枝さんと中川さんの三男・隼さんの2人で切り盛りする同宿。築40年ほどになる空き家を改装し、一棟丸ごと貸し出す。

　宿は3DKの平屋で、和室3部屋（全18畳）、ダイニング、キッチン、風呂、洗面所、トイレ（2カ所）、デッキなどを備え、夜には手作りの竹灯籠約130基が庭にともる。

　三千枝さんは「4人の子どもたちが独立、結婚し落ち着いた5年ほど前、子どものころ親戚と集まったり、いとこと遊んだりした思い出が詰まった築170年の祖母の家を守りたいと思うようになった。それで宿にしようと思ったが、傷みが激しく改修に時間がかかることが分かり、ちょうど出合った別の空き家を宿にした」と話す。「昔の家や家具には今では手に入らないものや、いい雰囲気がある。簡単に壊されたり、捨てられたりすることが多いので、それらを残したい。今後祖母の家も改修し、宿にして、高千穂を盛り上げたい」とも。

　三男の隼さんは「泊まっていただいたお客さまには、まるでおばあちゃんの家に来たようでとてもくつろげるという声や、若い人からは畳や欄間のある部屋が初めてという声も頂いた」と話す。「竹灯籠作りや自然のウオータースライダー、着物体験などのアクティビティーを体験していただけるよう、地域の方々と準備を進めている」とも。隼さんは海外留学経験があり、妻は台湾人であることもあり、「英語や中国語にも対応できるのが強みなので、インバウンドにも力を入れたい」と意気込む。

　宿泊料金は1泊4万5,000円（1～7人）。食材を持ち込んでの調理も可。夏季は宮崎牛を使ったバーベキューセット、冬季は宮崎牛のすき焼きセットの提供も可能。1人前3,500円（要事前予約）。