日向の碁石メーカー「黒木碁石店」（日向市平岩、TEL 0982-54-2531）が5月14日の「ごいしの日」にちなみ、ミニ囲碁セット「GODIANA（ゴディアナ）」の販売を同日開始した。

ソロキャンプでも楽しめるようにミニサイズにした

　日向市は宮崎県指定の伝統工芸品で、高級碁石「はまぐり碁石」の日本唯一の産地として知られる。同社は新型コロナウイルスで人と人との接触機会が減少する中で、対面での一対一の囲碁の対局も減ってしまったため、一人でも囲碁を楽しめるようなものを作りたいと同商品を開発した。

　初心者でも打ちやすいとされる厚さ9.5ミリに仕上げた碁石、かやの木を使った厚さ3センチ、5路盤の碁盤はそれぞれ専用の木製箱に納める。専用の畳マット、碁石の手入れをするろうやオイルなどをセットにした。若い世代の囲碁の普及を目指し、囲碁を詳しく知らない30代男女数人の意見を参考に、アウトドアでも囲碁を楽しめるよう、「携帯性」「デザイン性」なども重視した。商品名は「碁」とサンスクリット語で「禅」を意味する「ディアーナ」を合わせて、付けた。

　同社社長の黒木宏二さんは「一人で楽しめるという商品の特徴から囲碁と禅の世界観を紐づけ、コンセプトは囲碁で『自分と向き合う時間』とした」と話す。「時代の変化に適応した商品作りをしたいと考え、自社のみで企画するのではなく、新規ファン獲得のため、昨年10月から延岡市の30代のデザイナーとタッグを組んで臨んだ。囲碁を打った時の音、碁盤の香りなど、囲碁を五感で楽しんでほしい。本物の道具に触れることで得られる満足感や幸福感も感じてもらえるのでは」とも。

　価格は3万3,000円。応援購入サイト「Makuake（マクアケ）」で販売する。