宮崎・延岡の秋の風物詩「延岡水郷鮎やな」のオープン式が「かわまち交流広場」(延岡市大貫町)で行われた。
「鮎やな」は、産卵のため川を下るアユの習性を利用した漁法で、同地地元では300年以上の伝統がある。河原で焼くアユの芳ばしい香りは環境省認定の「かおり風景百選」にも選ばれた、延岡観光の目玉の一つ。
昨年は鮎やな設置のみだったが、今年は一昨年同様、同広場の河川敷にテントを設営し、いろり席を設けて営業を行う。メニューは、アユの塩焼き、みそ焼き、甘露煮、アユめしなど。
オープン式には、市内の政財界関係者、地元観光協会代表などが出席。神事の後、テープカットや鏡割りでオープンを祝った。320匹のアユも塩焼きで提供された。
延岡観光協会代表理事の盛武一則さんは「延岡の鮎やなは日本でもほかに類を見ないくらいの大きさで、延岡の大きな観光資源」と話し、2年ぶりの開催を喜ぶ。「これからの鮎やなを考える会」の米田昌樹さんは「鮎やなには300年の歴史があり、鮎やなと食事提供を一緒に行うことを考え、議論してきた。皆さまのおかげでこの日を迎えることができた」と話す。
延岡出身ののべおか観光レディ・山口実織さんは「小さいころはあまりなじみがなかったが、鮎やなを間近で見るようになって、アユ料理が好きになった」と笑顔を見せる。
運営は「あゆ処 国技館」(TEL 0982-23-1905)が担当する。いろり席での営業は10月5日~11月28日。営業時間は、11月20日までは平日=11時~15時、17時~21時、土曜、日曜、祝日=11時~21時。11月21日~28日は11時~16時。火曜定休。