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延岡「祝子川温泉」が再開へ まきボイラー・まきサウナ設置へ支援呼びかけ

再生に向けて動き出した祝子川温泉のスタッフたち

再生に向けて動き出した祝子川温泉のスタッフたち

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 延岡市北川の「祝子川(ほうりがわ)温泉」(延岡市北川町川内名)が8月4日、再スタートのため始動した。

館内もリニューアルし、食事の提供も再開する祝子川温泉

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 同温泉は祖母・傾(かたむき)・大崩(おおくえ)ユネスコエコパークに登録されている大崩山の麓にある。泉質はアルカリ性単純泉で、とろりとした感触があり「美人の湯」の愛称もある。第三セクターが運営していたが、本年度より民間企業を指定管理者とする運営に変更となった。

 同温泉の新しい推定管理者となったのはデザイン会社「オノコボデザイン」(川原崎町)。社長の小野信介さんが北川町川内名の出身で、9年前まで両親が温泉のある祝子川渓谷近くで民宿を営み、「自分の生まれ育った地元に恩返ししたい」との思いから、管理者の公募に手を挙げたという。

 小野さんは「祝子川地区に温泉施設があるというのは大変意味が大きい。10年ほど前までは年間約1万2000人が利用していたが、コロナ禍や台風災害の臨時休業などで、現在は4000人にまで減ってしまった。登山客や地元の人だけでなく、多くの人が楽しめる施設にしたいので、食事の提供を再開し、サウナの新設を予定する。地元出身者が帰省の理由にしたくなるような場所にできれば」と話す。

 「地域の里山が荒廃している問題も解決したいと考え、まきボイラーとまきサウナの導入を決めた。『自然と人間の営みの共生』を目的とし、環境に負荷を与えないだけでなく、積極的に環境改善に寄与し、カーボンニュートラルを実践できる地域にできれば」とも。雑木や支障木を伐採し、まきにするなどボランティアで活動する「きこりの会」を立ち上げ、仲間を募集する。

 まきボイラーとまきサウナを導入するための資金600万円を目標に8月4日から、クラウドファンディングで協力を呼びかけている。12日現在、402万9,000円を集めた。9月30日23時まで行う。

 同温泉は9月9日、再開予定。

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