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日向で「景観講演会」 「宮崎観光の父」の先見性を南九州大教授が解説

景観づくりについて講演した南九州大学・関西剛康教授

景観づくりについて講演した南九州大学・関西剛康教授

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 第5回日向市景観賞「活動」部門の表彰式が1月21日、ベルフォート日向(日向市上町)で行われ、最優秀賞、優秀賞に選ばれた地区の代表に十屋幸平日向市長が表彰状を手渡した。

景観賞「活動」部門の最優秀賞、優秀賞に輝いた3団体の代表者と十屋幸平日向市長

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 最優秀賞に選ばれたのは籾木区。地区内の能動の草刈りや海岸清掃のほか、生態系や地区の歴史についての学習会、アジサイの植栽管理を行っていることが評価された。同地区の活動は約30年続いており、その継続性と環境性、独自性の観点から、日向全体に広げたい取り組みと認定された。

 優秀賞には、地区内の市道1500メートル区間に花の植栽、維持管理を行ってきた「切二高年クラブ」、日向十五夜祭りにおける中心市街地の回遊性を考慮したちょうちんの飾り付けが受賞理由となった「日向十五夜祭奉賛会新規事業委員会」が選ばれた。

 表彰式後、今後制定される予定の県の条例「美しい宮崎づくり推進条例」(仮称)について、宮崎県県土整備部都市計画課の岡部章さんが説明した。

 記念講演として、南九州大学の関西剛康教授が「道から始める景観づくり」を主題に、昭和初期から観光事業を始めた、「宮崎観光の父」と呼ばれる岩切章太郎の取り組みをひもといた。観光業におけるテーマの重要性と、岩切が実践したフレーミング効果のための植栽やロードパーク構想について解説した。今後の景観を生かしたさらなる地域発展のためには、地域のブランディング化、行政区域を超えた地域連携、ターゲットを絞ったPR活動、民間主導型の組織づくりが大切である、とした。

 後半は建築事務所「レモン設計室」(串間市)主宰の河野秀親さんが「地産地消でより良い景観づくり」について講演。河野さんが手掛け、木材の魅力を表現した日南市のあがた幼稚園「森のユートピア館」、串間市の「くしまよかとこ観光案内サイン」を例に、宮崎県産杉を使った事例を紹介した。

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